「物を大切にしなさい」

コラム

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illustrated byNo306 moeko

 

こんにちは。マイピク案内人のノリゴエです。
正月休み、国宝の青井阿蘇神社に、お参りしてきました。

まー、すごい人だこと。
正面からおまいりすると、いつ到着するか分からないので、
横っちょで、静かに手を合わさせていただきました。(邪道・・?)

 

なんと、この青井阿蘇神社、今から約1200年前に建てられた神社で、
国宝にも指定されています。

 

1200年前ですよ?平安時代ですよ?
あまりに昔過ぎて、想像もつきません。
幾多の戦乱の世も乗り越えて、よくぞ生きて(残って)ここまで来られました。

 

この神社の隣に立つ、ご神木(神楠)がまたすごいのです。

あまりに大きすぎて、カメラに入りません。
見たら、手を合わさずにはいられない荘厳さです。
ちなみに、その右となりに立っているのは、ゆるキャラ人気No1なくまモンでございます。
(熊本に行くと、どこもかしこも「くまモン」です)

 

そして、この青井神社にお参りするために、宿泊したのが、
これまた国の登録文化財に指定されている、大正時代に建てられた「芳野旅館」。

芳野 旅館
芳野 旅館 (トリップアドバイザー提供)

芳野 旅館
芳野 旅館 (トリップアドバイザー提供)
神社も旅館も、隅々まで手入れが行き届き、
何代にもわたって、大事に大事に、人の手で受け継がれてきたんだなぁと
頭を深々と下げたくなるのでした。

 

 

元来、物の方が長生きなのだ。

ファストファッション、ファストフードなど、物の入れ替わりが速い時代に暮らしていると、
自分より長く生きた物たちに、触れる機会があまりありません。
私が今持っている持ち物で、一番古いものって言ったら、
社会人1年目の時に購入した洋服1枚のみ。

 

だからさ、ついつい忘れてしまうんですよね。
元来、物の方が長生きなんだっていうことを。
大事に使えば、私たちの寿命なんてゆうに超えうるってことを。

 

あるものを大事にする事の中に、幸せがあると思う。

昨年末、高価で買うのを迷っていた白いシャツを思い切って買いました。
買った白シャツは、大事にアイロンをかけ、
おしゃれ着洗いの洗剤で洗い、
朝、腕を通す瞬間の心地よさを毎回味わいます。

 

シャツを大事にする時間そのものが、幸せなのです。
私は、物じゃなくて、この時間を買ったんだな、と思いました。

 

その時、新しい何かを手に入れることに幸せがあるんじゃなくて、
自分が手にしたものを大事にする事に幸せがあるのだ、と気づきました。


「物を大切にしなさい」という昔からの教えは、
エコや節約の観点からだけではなく、
人間の幸せについても教えてくれていたのかもしれません。

 

青井神社でも、芳野旅館でも、
多くの人たちが、心をこめて大切にしてきた幸せの時間を感じとることが出来ました。
目に見えないものを、想像して慈しむ豊かさを実感したお正月でした。

 

 


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