涙の本能
illustrated byNo423 わらび
今日は朝から号泣しました。
返却期限が迫っていた「ALWAYS 3丁目の夕日 ’64」を早朝4時から見たのです。
この「三丁目の夕日」シリーズは3本とも見ましたが、
( 「ALWAYS三丁目の夕日」「ALWAYS 続 三丁目の夕日」)
どれも、決まって、吉岡秀隆さんの演技で泣きます。
主演男優賞連続でとりますよね、そりゃ。
観客を泣かせよう!としているベタな設定な箇所も、
やっぱり、制作者の意図どおり泣いてしまう!
子供が生まれるシーンも、
お嫁にいくシーンも、
亡くなった憎きお父さんが、実は子供想いだった!なんてシーンも、
どれも、よくドラマにあるシーンなのに、決まって全部に泣く(笑)
涙の理由
泣かせる小説を書かせたらピカイチ!という重松清さんと、
脳科学者の茂木健一郎さんが対談した「涙の理由」という本の中で、
どうして人は感動して涙を流すのか?ということが語られています。
不思議ですよね、命の生存には関係ないのに。
科学的には解明出来ていないそうなんですが、
●泣くことは脳にとっては非常事態
↓
●泣くことによって特別な体験(忘れられない体験)になる
↓
●自分にとって忘れたくない、大切なものが目の前にある時、
それを掴まえておきたいから泣くんじゃないか。
という説が語られていました。
人生経験を重ねれば、重ねるほど涙もろくなるのは、
自分にとって忘れたくない大切なもの、が知らず知らずのうちに、
積み重なっているのかもしれないなーと思ったりしました。
普段生活してたらついつい忘れるような、色んな思い出を、
映画や小説を見て泣くことで、脳に刻みこんでいるのかもしれません。
じゃあ、何で脳がこれらを刻みこみたいのか、まで踏み込むと、
それらが、『世界の真実』『人間の生のむき出しの真実』だから、と書かれていました。
生きて、振り返って、涙して、記憶に刻み込んで、
自分だけのパズルを完成させていくことが、「生きること」なんじゃないか、と。
(うーむ、深い)
3歳になると、「アンパンマンを見て感動して泣いてる」という話を聞くので、
そんな小さい頃から涙の本能は生きてるのね!とちょっと感動します。
ちなみに、映画を見ながらボロボロ泣いている時、
娘(1歳)は、私のひざの上で拍手をしていました・・・。何に拍手してたんだろ。
自分の中の大切な思い出や、価値観、想いなどを、再認識して思いっきり刻み込んだ朝の2時間でした。
2012年12月26日