なにくそ!

コラム

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Illustrated byNo131 鬼切悠貴

 

数日前ですね、新聞を読んでたら、
元セゾングループ会長、堤清二さんのインタビュー記事で、
目に止まった言葉がありました。

 

『なにくそ』

 

母一人、に育てられ貧しかった幼少時代も、
大手デパートにシェアを握られ、全く相手にされなかった西武百貨店経営者時代も、
『なにくそ!』と思って、乗り越えてきたそう。

 

 

私、この言葉を見ると、即座に思い出す人がいるんです。
柔道を武道として確立させて、
さらに、日本から世界へと柔道を広めた「嘉納治五郎」(1860年〜1938年)さん。

 

ご存知でしょうか?

 

柔道の確立でなく、東京師範学校(現在の筑波大学)の校長も努め、
日本人初のIOC委員(国際オリンピック委員)にもなり、
日本へのオリンピックの招致にも 尽力し、
77歳で亡くなる、最後の最後まで駆け抜けた人です。
(IOC総会からの帰りに、船の中で肺炎で亡くなったそうで)

 

 

実は、数年前に、何気なく流れていたテレビ番組(調べて見たら、NHKの歴史秘話ヒストリアだったみたい)で知ったのですが、あまりにも、次の言葉が強烈だったので、
ずっと忘れられないでいます。

 

嘉納治五郎から授業を受けた生徒の話。
「とにかく授業の最初から最後まで『なにくそ!』だった。『なにくそ!』
の精神が一番大事、これさえあれば何でも乗り越えられる、と。」

 

1年間、ずっと繰り返し授業内で言われ続けていたんだとか。
私は、学校の授業の内容は、あまり覚えていませんが、
もし、1年間、ひたすら『なにくそ』を説かれ続けたら、
絶対、一生忘れないだろうなぁ(笑)

 

大した根性もない私は、
「なにくそ先生」とアダ名をつけて、影で悪態をついていた事でしょう。

 

でも、冒頭の新聞記事を読んで、この『なにくそ!』と思えば、
何でも乗り越えられるっていうのは、確かに真実かもなぁと思ったのです。

 

ピンチはチャンスだってよく言いますけどね、
何もしなきゃ、やっぱりピンチはピンチのままだと思うんですよね。
『なにくそ!』は、
ピンチをチャンスに変える、必須ワードなんじゃないかな。

 

Illustrated byNo075 いろあ

P.S. 昨日の日本VSラトビア戦、快勝でしたね〜。ニッポン強い!
ここまで来るまでに、『なにくそ!』と思って、たっくさんの人たちが努力を積み重ねてきたんだろうなぁ。


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