グレートジャーニー展に行ってきました♪

コラム

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illustrated byNo241【hana】

 

こんにちは。マイピク案内人のノリゴエです。

東京に行ってきました。
東京の桜は、すっかり散って新緑の季節になっていました。
花見の時期の上野公園もいいけれど、若葉の時期もすばらしく気持ちいい。

 

さてさて、先週末、
予定どおり上野公園の国立博物館で、
【グレートジャーニー 人類の旅】展を見てきました。

南米大陸の最南端~人類発祥の地、アフリカ大陸まで8年の歳月をかけて旅した
関野吉晴さん監修の展示です。

改めて、自分の生きてる世界ってちっぽけだなぁと思わされます。
世界はでかいですね。
まとまりないですが、感じたことを3つにまとめました。

道徳的教えは、人間が自然の中で生き抜くための知恵。

長く生きた人を大切にすること。
捕った獲物は分け与え、仲良く、争わず、暮らすこと。
自分の手柄を自慢しないこと。
うそをつかないこと。

過酷な自然環境の中で生きている民族ほど、
道徳の教科書に出てくるような教えが根付いている事を知りました。

競争原理は、自然の摂理、と思ってたけど、
実際に自然の中で生きている人間は、
誰かを蹴落として上にあがろうとはしないんですね。

 

自然からかけ離れた位置で暮らせば暮らすほど、
エゴが強くなる気がしました。
自然に対しても、だけど、他人に対しても。

 

人間の体ってすごい。

人類が誕生したのは700万年前。
農耕が始まったのが1万年前。
産業革命が始まったのは、たった0.01万年前。

人類のなが~い歴史で見ると、
こんな風に人間が産業を発達させて暮らし始めたのなんて、
本当についつい最近の事。

 

科学技術が進歩してすごいぜ!
という前に、私たちは700万年もかけて進化してきた
自分の体についても、もっともっと尊敬していいんじゃないかな。

私たちの想像を上回る、もっともっと多くの知恵を、
私たちの体は蓄えて生きているような気がするのです。

膨大な人類の歴史に少し思いを馳せることで、
自分の体を愛おしく、大切に感じることができます。

 

「やりきること」の価値

関野さんは、自動車、飛行機、などの文明の力を一切使わずに、
8年3ヶ月の世界横断の旅をやりきりました。

何がすごいってね、やりきった事だと思うのです。
ほぼ日刊イトイ新聞の対談の中で、関野さんがこう言っていました。
————————————————
ぼくには武器がひとつあって、それは「時間をかける」ことなんです。
やりたいことが一回で実現できなくても、
ぼくは「時間」をかけてクリアするんです。

「ぼくの目的は「やること」ですから、「時間」がかかってもいいんです。」
————————————————

 

会場には、縄文号と呼ばれるいかだで海を渡る映像が流れていました。


星、太陽などの空からの情報のみを頼りに、
風力と人力(手でこぐ力)だけを動力にして進んでいるのです。
これで、インドネシアから石垣島まで移動したのだから、驚きです。
風がない日は全く進まず、風がある日は吹き飛ばされそうになりながら、
四苦八苦なんて言葉じゃ足りないくらいの、海と風との激闘の映像でした。

 

ゴールに到達することを目標にしてたら、
確かに、この旅はできないかもしれません。
現代なら、もっと効率のいい方法、山ほどありますもんね・・。

 

話、ちょっと反れますが、瀬戸内寂聴さんが、東北の被災地で行った青空説法の中で、
こんな事を言われてました。

—————————————–
もう今以上のどん底はないんだから。
あとは、上にあがるしかない。
地面にボールをぶつけてごらんなさい。跳ね上がってくるでしょう。
今が底なんだから、何をやっても上に上がるしかないんです。
—————————————–

常に、「今が底だ、何をやっても上にあがるんだ」と思えれば、
関野さんみたいに「今、やること」に執着できるのかなぁと
飽き性の私は、ぼんやり考えたのでした。

 

展示が教えてくれたさまざまなことは、
きっとこれから長い時間をかけて私の中で醸成され、
頭の片隅から、弱いけど確かな力で、私の人生をギュギュッと動かしてくれそうです。

知らないことを知るって、大事です。

 


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